『狂気の道への導きを』 第八回:基本三型以外の型について

 

どうも、お盆休みでブログ更新欲が高いますたーです。前回までで基本的な型については一通り説明しました。今回はいくつかのカードに着目して、そのカードを生かせる組み合わせとその構築について説明していきたいと思います。

 

第八回:基本三型以外の型について

 

りげいなーの特徴と相性の良い構築

f:id:Horiemon:20200816145840p:plain

 

りげいなーは本来打てないはずの切り札をもう一度打つことが出来る非常にロマンに溢れたカードです。ですが、同じ切り札を複数回打つという行為を最大限生かすのは実はかなり大変です。

例えば、月影落を複数回打つとしましょう。同一ターンに月影落からあくせらーりげいなーでも一度月影落を打つ場合、4/4の攻撃を2回打つこととなります。相手がオーラ5で対応が無かった場合、一度目をオーラ受けされた後に二度目がライフに通ってライフ4点を奪う事が出来ます。しかし、第5回で説明したあくせらーとるねーどから切り札を打ち込む動きをした場合、同じようにオーラを剥がしてからライフ4点を奪える上に、機巧次第ではとるねーどで追加の一点を奪うことが出来ます。またオーラダメージが2点より少ない切り札を複数回打っても、相手が潤沢にオーラを持っている場合ライフを奪う事は出来ません。ですが、とるねーどでオーラを全て吹き飛ばしてしまえば、オーラダメージの少ない攻撃でもライフを奪えるようになります。

勿論、時間差で打つ事に意味があったり、相手の対応の兼ね合いで二発打つ事に意味があったりと、状況によってこの二枚の良し悪しは変わってきます。しかし単純な性能だけで見た場合、同一ターンの連撃を主目的として採用されたりげいなーは見た目ほど強力な攻め方とは言えないのです。

ではりげいなーを生かせるデッキとはどのようなデッキでしょうか。実例を挙げながら説明していきます。

 

オボロ/クルル『歩き熊介』型

f:id:Horiemon:20200816150301p:plain

構築例

鋼糸、影菱、忍歩、誘導、あくせらー、りげいなー、もじゅるー

熊介、どれーんでびる、いんだすとりあ

 

あくせらーりげいなーのコンボの優れている点として、全力切り札を標準行動のタイミングで使用できるという点が挙げられます。しかし、天音揺音の底力や炎天・紅緋弥香などの複数回打つのが不可能ないし現実的でない切り札も多く、この特性を生かしきるのは非常に難しいです。この特性を何とか現実的に生かせる構築として挙げられるのががこの『歩き熊介』型です。

熊介を当てる上で最大のネックとなるのが、伏せ札を作ったタイミングで間合を外されてしまうという点です。ですが、『伏せ札があって、間合が3-4である』という状況を自分のターン中に作ること自体は容易です。そこでりげいなーの特性を生かして、一度適当に使っておいた熊介を後でもう一度伏せ札を作ったタイミングで打つというのが本構築の趣旨です。熊介の弱点として、設置を利用して3-4間合に行くこと自体は出来るが、設置の発動後に伏せ札が無くなってしまうというものがありますが、本構築では一度目の熊介は打つことさえ出来れば良いので特に問題はありません。

 

 

ハガネ/クルル『無限メガロ』型

f:id:Horiemon:20200816150504p:plain

構築例

遠心撃、砂風塵、えれきてる、あくせらー、くるるーん、りげいなー、もじゅるー

大破鐘メガロベル、どれーんでびる、いんだすとりあ

 

このゲームは攻撃に関係するカード以外でライフ差を付けられるカードはそう多くありません。ですが、それでもなおライフ差を発生させる行動札や付与札は確かに存在し、とりわけこれに該当する切り札は、一度発動するだけで大きくライフ差を付けることが出来ます。そんなカードたちの中で数少ないりげいなーで再使用出来るカードが大破鐘メガロベルです。

この構築は切り札の必要フレアを軽くして早い段階でメガロベルを発動し、それをりげいなーで何度も使いまわしてゲーム中の相ライフを16点や20点までかさ増しさせるという非常にシンプルなデッキです。ですが、一部の打点の少ないデッキや1試合で奪えるライフが決まっているタイプのデッキでは絶対に突破することが出来ない、知らないと一方的にハメられるタイプのデッキです。

どれーんでびるでオーラを剥がしてから遠心撃でライフを奪ってくるコンボがあるなど、攻める能力も最低限有している点も厄介です。いんだすとりあで増やすカードはりげいなーが基本ですが、防御力の向上のためにくるるーんを増やしたり、ライフクロックを早めるためにえれきてるを増やすパターンもあります。

 

 今回は2つの構築を例に挙げました。りげいなーを使うにあたって重要な事は、

・打ちたい切り札はそんなに簡単に打つことが出来るのか

・その切り札を複数回打つことはその切り札と他のカードを組合わせる事より強いのか

 という二点だと思います。これらを考えずにデッキを組んでしまうと、別の構築の劣化の様なものになってしまったり、現実的に動かないデッキが生まれてしまいますので、気を付けて下さい。

 

 

どれーんでびるの特徴と相性の良い構築

f:id:Horiemon:20200816232611p:plain

本シリーズが始まって以降、紹介したほぼ全ての構築で採用されているカードがこのどれーんでびるです。このカードをよく採用している理由は、行動/対応という機巧を使用済みに置いておくことが何かと便利であり、しかもそれがフレア2で発動出来るからです。特に行動や対応の機巧は、やりたいことを増やそうとするとその過程で不足していることがよくあるので、迷ったら採用しておく事で安定感が格段に跳ね上がります。

また、いんだすとりあを採用しているデッキでは再構成ごとにオーラを奪えるのも優秀で、縁の下の力持ちとして活躍してくれます。

しかし、切り札が再起するごとにオーラを1つ奪うというカード効果を再使用する性質は、そのまま構築の軸に組み込んでも十分なパワーを発揮する事があります。ではどれーんでびるが強さを発揮するデッキとはどのようなものでしょう。こちらもいくつか例を挙げて説明していきます。

 

クルル/サリヤ『αどれーん』型

f:id:Horiemon:20200816232711p:plain

構築例

あくせらー、りげいなー、もじゅるー、Burning Steam、Steam Cannon、Roaring、Turbo Switch

どれーんでびる、Alpha-Edge、Julia’s BlackBox

 

どれーんでびるはその性質上、再起する攻撃札との相性が非常に良いです。特にターン中に即再起する切り札との相性は抜群に良く、オーラを剥がしたところに更に再起させた切り札で連撃を叩き込むことが出来ます。

そう言った観点から見て、現在このゲームのカードプールで最も相性が良いと言えるカードはAlpha-Edgeでしょう。即再起切り札の中で最も火力が高いカードであり、再起条件も比較的簡単です。

Alpha-Edgeの再起条件を満たせるカードはBurning Steam、Waving Edge、Turbo Switchの3枚がありますが、これらだけを軸にAlpha-Edgeでの攻めを組み立てようとする場合、リーサルを取り切る為の燃料に若干不安が残ります。ですので上記の構築例では、Julia’s BlackBoxでYAKSYAに変形する事で打点の底上げを図っています。YAKSYAによって基本行動で攻撃が出来るようになるため、もじゅるーとの相性も非常に良く、りげいなーからBlackBoxによる再変形を狙うギミックも搭載しているので、手札と燃料リソースの補充も出来ます。

 

クルル/ライラA『天雷召喚陣』型

f:id:Horiemon:20200816233339p:plain

構築例

えれきてる、あくせらー、くるるーん、もじゅるー、獣爪(旧暴風枠)、風走り、大嵐

どれーんでびる、いんだすとりあ、天雷召喚陣

 

いんだすとりあは再構成タイミングで再起するカードです。これとどれーんでびるを組み合わせる事によって、全力切り札の使用前にオーラを奪う動きを挟むことが出来るようになります。天音揺音の底力や炎天・紅緋弥香など多くの全力切り札はこの恩恵を受けることが出来ますが、その中でも最も相性の良い切り札は天雷召喚陣でしょう。

どれーんでびるの効果は、切り札が再起する度に『このカードを消費を支払わずに使用してもよい』というものです。すなわち、いんだすとりあと組み合わせる事により再構成の度に一回分ゲージを貯めることが出来るのです。しかもリーサルタイミングでは、相手のオーラを1つ奪いながら最後に1個分ゲージを上げてくれます。

その他のゲージ上げについても、いんだすとりあを繰り返し使用したりもじゅるー下で様々なカードを使用していく事で、その他の下準備とゲージ上げを同時にこなすことが出来ます。いんだすとりあで増やすカードは、打点補助のえれきてる、防御力強化のくるるーん、対中遠距離メガミ用に風走りなどが候補に挙げられます。

 

りげいなーと同様二つの構築を例として挙げました。どれーんでびるを生かした構築については、

・強力な再起切り札と組み合わせる

・高火力の全力切り札と組み合わせる

という二点に沿ってデッキを組めると上手くいくでしょう。前者は見たままなので分かりやすいと思いますが、後者もかなり強力なコンボに成り得るので、是非覚えておいてください。

 

 

前回までで基本三型を説明し、今回はちょっとした例外構築について説明していきました。クルルXという組み合わせはS5現在で29通りあり、Aクルルまで加えると58通りの組み合わせが存在します。ですが、これらすべての組み合わせの様々な方について、過去八回で話した考え方から大きく逸脱するものはそう多くないと思います。

もし皆さんがクルルを使っていて構築の仕方に迷ってしまった時は是非このシリーズを読み返してみて下さい。このシリーズの存在が皆さんの助けになれると信じてこのシリーズは一旦締めさせて頂きたいと思います。

今後も何か面白いトピックが見つかりましたら番外編として書いていくと思うので、その際はよろしくお願いします。

 

それでは皆様、良いクルルライフを。

 

画像クレジット:ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME