桜降る世の昔語り~二幕の歴史編~

どうも、ますたーです。今年もアドカレの季節がきましたね。今年はどんな記事を書こうか色々悩み、当初は構築論とか書こうかとも思ったんですが、新拡張のメガミが例のごとく環境を大きく動かしたので軒並み没になりました。

そこで、たまには過去を振り返るのも面白いだろうという事で、趣向を変えて二幕の話でもしようと思います。

 

という訳で今回の記事は『桜降る世の昔語り~二幕の歴史編~』です。

 

『桜降る世の昔語り~二幕の歴史編~』

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さて皆さん、今週末の12/11が何の日かご存じですか?正解は、「桜降る世に決闘を 二幕」がゲームマーケットで先行発売されてからちょうど5周年の日です!

 

 

 

…俺、このゲームもう5年もやってんの?

 

 

 

そりゃ購入当時大学生だったのにいっぱしのアラサーになる訳ですよ。時の流れは残酷ですね。

そうしたこともあり、最近は二幕を経験したことが無いプレイヤーの方が多いようにすら感じます。(いつの間にか完全に界隈の老人枠になってるの本当に怖いですよ…)

 

そんな二幕ですが、今のふるよにと同じゲームシステムをしていますが、細部が違うことでゲーム性は大きく変わってきます。※最も大きいのは初期ライフが8な事と<離脱>が存在しない事

そのため、当然ながら各メガミのカードの中身も変わっており、中には二幕と新幕で同名だけど中身が違うというカードも少なくありません。これらのカードの強さは、初期ライフの関係上、基本的に新幕の方が強くデザインされていることが多いです。ですが中には新幕のカードと比較しても劣らないようなカードも混ざっています。

今回はそんな二幕の強いカードたちの中から、厳選した5枚のカードをランキング形式で紹介していきたいと思います。

 

 

第五位:スカーレットイマジン

 

新幕でもヒミカの切り札に存在するスカーレットイマジン。今でもヒミカ軸のリーサル時には重宝されるカードですが、二幕当時のこのカードは現在の効果の完全上位互換でした。

 

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非常に分かりやすく強いですね。現在のスカーレットイマジンと比較して、フレア消費は1減ってるのに効果は2倍近い強さになってます。一つだけ今と比べて弱い要素があるとすれば、攻撃札のパワーが新幕の方が高いという点です。当時の攻撃札のバリューだと、余程の組み合わせで無い限り2枚の攻撃札で取れるライフはせいぜい1点でした。そういった背景もあり、二幕から新幕に移行する際に大幅なパワーダウンが起きたのだと思います。

 

第四位:忍歩(改訂版)

 

二幕は攻撃札のカードパワーが低めだと先ほど書きましたが、二幕のオボロは今と全く変わらない鋼糸を持っていました。また対応こそできるものの、影菱は設置から使うと3/2という当時としては破格の攻撃力を持っていました。

それにも関わらず、その昔オボロは非常に弱いメガミとされていました。その理由はいくつかあるのですが、主な理由は設置の使いにくさです。二幕のゲーム展開だと間合1-2辺りでターンが返ってくることが多く、まともに設置攻撃を打つことが出来ませんでした。そのため二幕決定版が発売する際に、これらの問題を解決する効果が忍歩に与えられたのでした。

 

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テキストが非常に長いので簡潔に効果をまとめると以下の通りです。

・この後使用する設置攻撃に対応不可を付与する。その際、攻撃する間合は現在の間合か1つ後ろに行くか先に選んで良い。(例:間合2で忍歩を使う場合、先に影菱を使ってから下がるか、下がってから鋼糸を使うか選べる)

・そもそも手札から自:フレア→間合のステップ対応として使える。

・使った後に伏せ札になる。

 

先ほども述べましたが、オボロの弱点は設置の火力は高いもののそもそも設置が使いにくいというものでした。しかしこのカードの登場により、当時としては破格だった設置火力をなぜか対応不可で打ってくるとんでもメガミに早変わりしたのです。

また後ろステップでも使えるため、当時強力だったユキヒへの解答まで得てしまいました。恐らくこのゲームの歴史を見ても、1枚の修正でここまで強くなったメガミはなかなかいないでしょう。

 

ちなみにおまけのようについてる使用後に伏せ札になる効果ですが、この修正カードが発表された当時はこの効果はついていませんでした。しかし、決定版の修正を試験的に導入した関東の公式大会の場で、忍歩で無限に後退しながらえれきてるでライフを溶かしきる構築が登場し、これが一部のメガミを除いて全く勝てないという状況を生み出してしまいました。この結果、最後の一文が追加されて上記のような効果になった訳です。強いデッキを調整するために何故かその根幹となったカードが強くなったというのも面白い話ですね。

 

第三位:陰陽事変:陽

 

新幕プレイヤーの皆さんはウツロの魔食(エロージャ)はよく知っているかと思います。そして、詳しい人ならばこの魔食は二幕時代に全く同じ効果の別のカード名のカードだったという話も聞いたことがあるのではないでしょうか。*1それが陰陽事変:陰です。そしてこの陰陽事変:陰には対になるカードがあり、そのカードは当時同じ拡張に収録されていたホノカが持っていました。それが陰陽事変:陽です。

 

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まさに陰陽事変:陰(魔食)の対となるような効果ですね。しかし、陰陽事変:陰が一定レベルの活躍しかしなかったのに対し、この陰陽事変:陽はダイソンの掃除機を彷彿とさせるをとんでもない吸引力を武器に大暴れしました。

二幕当時は一部のマッチを除いてゲームスピードが今より遅かったこともあり、5フレアの回収もかなり容易で、10フレア以上回収する事もよくありました。実際に筆者は、陰陽事変:陽・生きる道・滅灯毒(当時5フレア)という切り札構成で挑み、生きる道を3回開けた上で勝利するというフレア消費25というとんでもない展開で勝利したことがあります。

また1オーラを得る効果も非常に強く、全力行動をした直後にオーラを補充して安全を買うような動きも可能でした。

弱点として、5-6ターンでゲームを決めてくる一部のクルル系の構築に対しては無力だという点がありましたが、それを差し引いても間違いなく二幕の歴史に残るカードでした。

 

 

第二位:雅打ち(改訂前)

 

先ほどオボロは様々な理由で弱いメガミだった時期があると書きました。その中でも最も大きな要因の一つが当時猛威を振るっていたトコヨの存在です。当時のトコヨはまさに二幕初期環境の象徴的存在で、その圧倒的なライフレースの高さと防御力は環境の大半のメガミに対して優位以上を取っていました。

そして一部のメガミを完璧に封殺していたカードが改定前の雅打ちです。

 

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この雅打ちの凄いところは、間合3-4の攻撃ならば自分の集中力に関係なくすべて打ち消せるという点です。(切り札は消せませんが、当時この間合で振られる切り札攻撃は限られていました)

ただでさえ前で殴れるメガミが強かった当時の環境において、この雅打ちの存在は中距離メガミにとどめを刺すレベルでぶっ刺さってました。実際トコヨの被害者には以下のような方々がいました。

・鋼糸が雅打ちで消されるうえ、設置影菱も詩無で避けられるオボロ

・当時間合3-4だった八相八方振りを振ろうとすると、対応雅打ちで逆にライフを奪われるサイネ

・大地砕きで集中を奪っても構わず雅打ちに遠心撃を消されるハガネ

 

今と違って中距離メガミが少なかった当時の環境ですらこれだけ刺さっていたわけですから、もしかするとトコヨは二幕全盛期のカードプールのまま新幕にやってきてもある程度戦えるかもしれませんね。

 

第一位:音無砕氷

 

新幕のサイネのカードプールにも音無砕氷というカードは存在します。2フレアの対応で、対応した攻撃を-1/-1するというかなり強力な対応ですが、新幕開始当時このカードは1フレアでもっと強いカードでした。にも関わらず、新幕に移行当初のプレイヤーの中には、サイネの防御力に不安を感じる人も少なくありませんでした。

何故なら二幕の音無砕氷は、ふるよにの歴史でも最強クラスの対応だったからです。

 

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すごく簡潔に言うと、2フレアで相手のターンを強制終了させるというものです。この効果の使用用途は非常に幅広く、手札を大量に持った状態の相手の切り札攻撃に打って手札を捨てさせる、スカイマの2ドローからの連撃に対して使って勝ち筋を消滅させる、ライフギリギリまで引きつけてから使用して返しにたまったフレアで逆リーサルを取る、など非常に取り回しのいいカードとなっています。

また、このカードの強さを語るうえで欠かせないのが新幕で登場した絶唱絶華の存在でしょう。あのカードはまさにこの音無砕氷のリメイクを作ろうとデザインされたカードだと思われます。ですが絶唱絶華の難しい効果発動条件を見ていただければ分ると思いますが、相手のターンを強制終了させるという対応効果は、相応の条件がないと許されないレベルの強さなのです。それらを踏まえて、この音無砕氷こそが二幕最強のカードに選びました。

 

 

いかがだったでしょうか。他にも強いカードはたくさんあるはずなのですが、正直自分の中でも記憶がうろ覚えなところが多く、一部抜けがあるかもしれません。ですが、上記の5枚だけでも二幕の面白い世界の一端が伝えられたかと思います。

二幕の経験が無いという方も、新幕とはまた違った面白さがあるので是非どこかのタイミングで体験してみてはいかがでしょうか。

 

 

*1:正確にはカード修正によって現在はフレアコストが違います