新幕パワー・ナイン決定戦

お久しぶりです、ますたーです。今年もアドカレの季節がきましたね。去年のアドカレは二幕の強かったカードについて語ったので、今回は逆に新幕の歴史上で強かったカードについて話していこうと思います。

 

題して『新幕パワー・ナイン決定戦』です!

 

『新幕パワー・ナイン決定戦』

 

 

↑真のパワー・ナイン

 

皆様はパワー・ナインというものをご存じでしょうか?パワー・ナインとは、マジック:ザ・ギャザリング(以下MTG)において、第二版に相当するアンリミテッドまでに収録された中でも特に強力な力を持った9枚の総称です。今回はふるよにの新幕のカードにおいて決めたら面白いのでは?というのが今回の企画です。

※言ってしまえば某〇れる屋と某fl〇t工房がやっていた類似企画のパクり企画です

 

ですが、今環境で使える全てのカードから9枚を選んでも現在の環境紹介みたいになってしまうでしょう。そこで今回は、新幕発売当初から現在までの間に一般的な公認大会で使う事の出来たカードから最強の9枚を選んでいきたいと思います。

※そのため、連携戦やメガミに挑戦のカードは除きます。

 

今回の評価基準ですが、基本的に純粋なカード単体でのカードパワーで評価していきます。しかし、このゲームは性質上メガミのギミックに依存しているカードがとても多いので、極端に他のカードと組合わせる事前提のカードでも無い限りは、その辺りは臨機応変に対応していきます。また今回対象となるのは、眼前構築時にデッキに入れられる通常札及び切札です。一部のカードに関しては、追加札を込みでの評価とさせていただきます。(例としてJulia`s black boxはTransform Card込みの評価に、八葉鏡の徒桜は完全態カード込みの評価に、精霊式は変換先込みの評価となります)

また、今回のパワー・ナインは各メガミ1枚ずつ(アナザーは別カウント)とさせて頂きます。せっかくなら色んなメガミのカードをリスト入りさせたいので。

皆さんも何が入るか予想しながら見ていってください。

 

 

という訳で最強カード群を決めていくわけですが、ひとまず評価の叩き台を作っていきたいところ。なのでひとまず今使えるカード達を眺めていくことにしましょう…

 

↑現在の全カードプールの山

このゲームもカード枚数増えたなぁ(白目)

 

感傷に浸りながら作業するのも悪くなさそうですが、こんな枚数律義に比較評価してたら日が暮れてしまうので手順を変えましょう。

というのも、基本的にこのゲームにおけるぶっ壊れカードは大体どこかで下方修正を喰らっています。つまり、今回のパワー・ナインの多くはおおよそ過去の修正カードから選ばれることが予測されます。なので、さっさと修正カード達に高めの足切りラインを作ってもらう事にしましょう。

という訳で、歴代の下方修正カードが以下の通りです。

 

S1→2:律動弧戟、響鳴共振、音無砕氷、氷雨細雨の果ての果て、びっぐごーれむ、獣爪、(Form:YAKSHA)

S2→3:陽の音、二重奏:吹弾陽明、忍歩、鳶影、壬蔓、Thallya`s Masterpiece、Julia`s black box

S3→4:風魔招来孔、残響装置:枢式

S4→5:浦浪嵐、不完全浦浪嵐、バックドラフト、不意打ち、(最後の結晶)

S5→6-1:暴風、(嵐の力)、(Form:ASURA)

S6-1→6-2:残光、たまゆらふみ、(桜花眩く輝かん)、(カナヱ絡みのあれこれ)

S6-2→7-1:ひとり目覚めて、封殺、ほかげきらぼし、あたらよちよに

S7-1→7-2:脚本家、斬り払い、灯、

S7-2→8-1:八葉鏡の徒桜

 

何とかギリギリ見て回れそうな枚数まで落とし込む事に成功しました。ここからは順にみていきながら、パワー・ナイン入り確定枠とパワー・ナイン候補枠に分けていきましょう。

 

S1→2及びS2→S3

 

初期のカード更新では主に新幕に移行した瞬間に刷られたカードたちが規制を受けました。S1→S2の改定を改めて見ると、このタイミングでの下方修正カードは総じてゲーム速度を早めていたカードやロック系のカードを中心に修正が入っている印象で、分かりやすい攻撃札以外の強カードはS2→S3の改定に回されています。

そんな初期の修正カードの中で特筆すべきは壬蔓Julia`s black boxの2枚でしょう。

 

壬蔓

まず壬蔓ですが、個人的にこのカードは歴代でも1,2を争うぶっ壊れカードだと思っています。まずこのカードは、起きている事象だけ見ると

『-1フレア、間合0-10、1/-、対応不可』

相当の事をやっています。単純にこれだけでも破格すぎる性能です。

そのうえで、フレア0で再起という条件が2~4コストの再起切り札とあまりにも相性が良く、様々な無法行為を生み出していました。このカード1枚で勝てるタイプのカードではありませんが、史上最高のサポートカードといっても過言ではないこのカードは確定枠で良いでしょう。

ちなみにオボロの他の修正カード達は組み合わせて強さを発揮するタイプのカードばかりなので今回は選外とします。

 

Julia`s black box

Julia`s black boxについては、その強さの本質は修正前のForm:YAKSYAです。

常時効果の強さもさることながら、最大の強さはその変型時効果で、相手の次ターンのリソースを手札2枚のみにするすることで全力でありながらほぼ安全に着地させることが出来ます。しかもそれがフレア0で飛んでくるため、燃料さえ枯れていれば正真正銘いつでも打つことが出来ました。それでいて20回に1回くらい他のTransFormも飛んでくるという非常に対処しづらいカードでした。

しかし、このカードは純粋なカードパワーという評価軸で考えると若干グレー寄りなカードです。何故なら燃料を0にするという動きが明確にサリヤのカードと組合わせる事で発生する事象だからです。

ですが、今回選外にしたThallya`s Masterpieceと違っては、打った瞬間の効果とその後の常時効果は単体で完結しているという事から今回はパワー・ナイン確定枠として挙げさせて頂きます。

というかこれが入らないのは流石に嘘です。

 

S3→4及びS4→S5

 

この二つの改定で下方修正を受けたカードは、主に過去の改定を逃れたカード達が中心となっています。じゃあ前述のカード達より明らかに弱いのか?と問われると別にそうでもありません。全然普通におかしいカードに溢れています。

という訳でここでは風魔招来孔、残響装置:枢式、浦浪嵐、不完全浦浪嵐の4枚を見ていきましょう。

 

風魔招来孔

風魔招来孔もまた一つの時代を作ったカードでしょう。まさかのゲージとフレアの2段階同時修正を喰らった事からもその強さがうかがえます。

特に強力なのは風魔天纏で、このカードと雷螺風神爪を組み合わせると

『6フレアで3/2,3/2,1/2』または『4フレアで1/2,1/2,3/2』

という破格の火力を生み出していました。組み合わせる切札は軽めの切り札なら大体何でも良く、その汎用性の高さも魅力でした。

また、修正前は風魔天狗道もかなり強力でした。4フレアで実質1ターン分の攻撃を封殺出来る効果は一時は久遠ノ花より固いと評された事もありました。

しかし、このシーズンまで修正が来なかったという事はそこまで強くないのでは?という意見もあるでしょう。しかし実はこのカードはS3まで真の強さがバレてませんでした。というのも、当初は自然に殴り合いで使えるカードでのみゲージを上げるのが主流で、序盤に行動や付与を無駄打ちして無理にゲージを上げるといった動きが開発されていませんでした。しかしS3になってこれらの動きも選択肢に入った事により、風魔天纏と風魔天狗道を構える速度が飛躍的に向上したことから、S3で再び使用率が上がったのです。

※本格的な始まる前に後ろの間合で準備を始める動きは、今後の強いメガミでよく見られる動きで、その源流と言えるのはこの動きだと思われます

修正後ですら風魔天纏の効果が強すぎて環境入りした事もあるこのカードは間違いなく確定枠の1枚と言っていいでしょう。

 

 

残響装置:枢式

最近このゲームを始めた方は残響装置:枢式がこの候補に挙がっている事に違和感を覚えるかもしれません。しかし、全盛期のこのカードはそれはもう理不尽の極みみたいなカードでした。

まずダメージではないライフ1点破壊ですが、今でこそ似たような事をしてくるメガミは他にもいますが、当時としては稀でした。また、現代の入念に下方修正されきった残響装置と違って、このカードはターン終了時にダスト13の条件を満たした瞬間に終焉の影が着地していました。そのため、暴れるだけ暴れて終焉の影を着地させて次のターンは望我で無敵、という動きが鉄板ムーブであり非常に理不尽でした。そして、最近あまり見ないので忘れがちですが、終焉の影着地時の破壊力は強烈で、基本的にライフリードを取られた状態での終焉の影を捲るのは非常に困難でした。

しかし、唯一の活躍の場であったS3でもその強さは絶対的だった訳では無く、上位メガミ同士の戦いでは負ける事も少なくありませんでした。

とはいえ、間違いなく歴史に残る理不尽性能を持っているこのカードは候補枠には間違いなく残る1枚でしょう。

 

 

浦浪嵐・不完全浦浪嵐

浦浪嵐と不完全浦浪嵐はS2~S4において安定して活躍し続けました。

安定した軽減対応でありながら、攻撃時には問答無用でオーラを剥がせることもあり、攻守両面で非常に強力でした。

ただここまでのカードと比較しても、攻撃面でのコスパ・防御面での完封力共に若干劣ります。

特に不完全浦浪嵐はコストの高さも相まって他の切り札と組み合わせるのが難しいです。

その辺りも評価して、今回は浦浪嵐のみを候補枠として残します。

 

S5以降の改定カード

 

これ以降のカード改定は基本的に前のシーズンに出てきた強メガミに対する規制が中心となっています。という訳でここからは修正されたカードと共に規制を受けたメガミにもフォーカスしながら見ていきましょう。

 

暴風

歴史上最も強いメガミは?という問いに対して一定の支持があるのがS5で大暴れしたライラAでしょう。そして、そのライラAの根幹であるこの暴風です。

ここまで切り札ばかり挙げてきましたが、暴風は間違いなく歴代最強の通常札でしょう。

パッと見だと2-4,2/1という安定したスタッツに風1ゲージが付いてくるだけでしかないこのカードですが、このカードは同タイミングで下方修正された嵐の力と合わせるととんでもないパワーを発揮します。

このカードは攻撃後効果で主に雷3を使用します。つまりこのカードは本質的に

『間合2-4、2/1 + 間合0-4、2/2』です。

紅刃や八方振りも腰を抜かすほどのスタッツに加え、なんといってもその汎用性。

2/2を飛ばさない時には後続のバフ、1移動、集中ゲイン、挙句の果てには1ドローまで選択できるという、意味不明な程に多彩な選択肢を有しています。

いつ引いても最強なこのカードは文句なしで確定枠入りで良いでしょう。

 

カナヱ絡みのあれこれ

歴代最強とも名高いカナヱの中からパワー・ナインを選出することはほぼ確定事項でした。問題は何を選出するかですが、計6枚の下方修正と計2か所のボード修正、さらに計2か所のルール修正と散々下方修正を喰らったこのメガミの原型ははっきり言ってイカれてます。その中でも今回、まず筆頭として挙げるのはたまゆらふみです。

カナヱ実装当時、まず真っ先に注目されたのは金幕のその圧倒的な破壊力でした。

金幕全盛期において、その火力は前述の暴風を擁した嵐すら上回るものでした。そして、その金幕を目指すにあたって最も使われた構想セットカードがたまゆらふみでした。使用しても毎ターン再起する事から、構想を進めるにあたって事故が起きないのは非常に高評価でした。また、当時既に通常札の価値が上がり始めていた事もあり、リーサル時にハンド圧迫しないという点も優秀でした。

勿論、もう一つのメイン構想セットカードである脚本家や、金幕の火力を通すための残光・封殺もパワー・ナインに含めて良いレベルの強カードです。ですが、カナヱ実装当時にたまゆらふみが抜けたことはほぼ無かった(と記憶してる)ですし、このカードが無くなって終幕の安定感が落ちた事などもあるので、カナヱからまず1枚選出するとなればやはりこのカードでしょう。

という訳でたまゆらふみを確定枠にします。脚本家と残光と封殺辺りは候補枠として残れるだけのポテンシャルはありますが、最初に定めた基準に基づいて今回は選外とします。

 

 

ひとり目覚めて

ひとり目覚めてを擁したホノカAですが、こちらはカナヱと同期なためNo.1の座を勝ち取ることは出来ませんでした。しかし、これもまた歴史に残るカードでした。その中でも特に強かったのは桜花眩く輝かんです。

コンボ開始は基本的に3ターン目アグロ再構成から上振れると2ターン目にはコンボが始まります。その後は大体7ターン目辺りから毎ターン2点クロックを刻みはじめるようになり、遅い組み合わせは完全に人権を失いました。

しかも、裏択も十分に強かったことから桜花眩く輝かんの下方修正後も環境に居座り続けます。特にふたり震える手を取ろうは桜花眩く輝かんの全盛時代でさえ、速度で負ける一部の仮面対面での打開策として使われており、基本不利でしたが引き次第では全然勝つこともあるくらいには強力でした。

正直このリストを作り始めた時にはパワー・ナインにギリギリ入るかレベルか?と思っていたのですが、冷静に不利ながらも全盛期カナヱとやりあってたこいつが入らない訳ないだろという判断の元、ひとり目覚めても確定枠に挙げたいと思います。

 

カムヰ絡みのあれこれ

 

カムヰのカードの話をするにあたっては修正されてないカードの話もする必要があるでしょう。このメガミは禁忌ゲージというデメリット持ちである反動として全カードが満遍なく強力でした。

破格の4/2打点を持つ紅刃、斬の純粋上位互換の散華刃、何故かリーサルでも使える近間合フルバこと四剣乱刃など、軽くライン越えしてる攻撃札が揃っています。その他の周りを固めるカードも強力で、通常札の強さの合計値は歴代最高でしょう。一方で前述した暴風などと比べると、対応への脆弱性や純粋なパワーで劣っているカードもあり、ここまで見てきたパワー・ナイン候補と比べると若干劣ってしまいます。

四剣乱刃だけはその唯一性から候補にいれても良いかもしれませんが。

また、灯と阡についてもそれぞれ強烈なメタ性能や破格の打点効率を誇っていましたが、灯はそのコストの重さ、阡はリーサルに使えないという弱点を持っており、パワー・ナインに入れるには少し躊躇してしまいます。こうしてみると、カード改定の際に公式の記事で明言されていた、全てのカードが相応に強いという評価にも納得がいきます。

ですが、斬り払いに関しては唯一無二の性能と呼べるでしょう。これ以上にコスパの良い大技打消しカードは存在しません。

そもそもこのゲームにおいて切り札を打ち消せる対応はそう多くありません。まして、通常札でそんな事出来るカードはいまだかつて存在しませんでした。

一応切り札に打つと禁忌ゲージが大きく上がるというデメリットはありますが、切り札でない全力攻撃に打った場合はそのデメリットすら存在しません。

禁忌死という観点でもこのカードはとても強く、序盤の1点をこれで止める事で禁忌ゲージの進行をことが抑える事できるため、序盤に打たれるこのカードの実質的なゲージ消費はありません。

通常札対応として過去に類を見ないこのカードは、限りなく確定枠に近い候補枠として残しておくべきでしょう。

 

惜しくも候補枠に残れなかった皆様

 

さて、最後にここまでで触れてこなかったカード達について簡単に触れておきましょう。

S1→S2のサイネの4枚は、強さ以上に諸々のバランスを考慮しての修正だと記憶しており、ここで論ずるレベルのカードは無いでしょう。獣爪についても、確かに強力ですが現代のパワーカードと比較すると終わってるレベルのカードとは言えないでしょう。びっぐごーれむは確かに当時とんでもない理不尽を生み出していましたが、本質的にやってることは今も昔も変わらないので選外です。

S2→S3で触れていないのはトコヨAの2枚ですが、この時代と今ではゲームテンポが違います。なんならこの辺は今そのまま戻ってきてもワンチャン耐えてるのではないでしょうか。

S4→S5のバックドラフトは「-」攻撃に乗る以外は今と変わりません。正直これもかなりのパワーカードで議論しても良いカードなのですが、連火という条件がかなりヒミカのカード依存度が高く、単体運用は結構大変なため今回は選外としました。オボロAについては、まず最後の結晶は一部のコンボで使いにくくなった以外はフレアコスト以外変わりません。こちらも一つの時代を作ったカードですが、前述のパワーナイン候補と比べると1歩劣るように感じます。不意打ちも同様に相当なパワーカードでしたが、後述する全力札のパワー・ナイン候補と比べて腐る場面が多いという点からこちらも一歩劣っているように感じます。

S5→S6のサリヤA関連のカードも今回は選外としました。実際、Form:ASURA全盛期の新型は環境2番手を争うメガミでした(1位は暴風のアイツ)。しかし、サリヤAは最終的に変形方法の多彩さをウリにしていた部分もあり、その中でパワー・ナインに匹敵するカードがあるか?と問われると首をかしげます。そうでなくても前述した化け物共と比べると一歩劣っているように感じるので今回は選外となりました。

最後にS7-2で強化を受けて次シーズンに修正を受けた八葉鏡の徒桜にも触れておきましょう。このカードも、後ろで準備してから最終的に理不尽を押し付ける、という歴代の強カードの流れを汲んだ性質を持ってるカードです。特に深淵の大口の対応不可と徒寄花のフレア剥奪しながらのクロックは特に強力で、その強さが発覚して以降の環境への影響度は絶大でした。しかし、前述した理不尽組の面々と比べて初動で殴られることへの脆弱性が大きく、他の理不尽組を上回っている事は無いと判断して今回は選外としました。

ヤツハAに触れたのでS7-2のトップメガミだったホノカの精霊式についてもついでに触れておきましょう。こちらも強化過程の攻撃がほぼ対応不可であり、強化先がどれも強力な攻撃後効果を持っている事から、こちらもパワー・ナイン入りの議論はしました。しかし、1枚で出せる打点にある程度限界がある、一番強い突撃霊式がどうしても振りにくい、単純に前述のカード達がヤバすぎる、などの理由から今回はギリギリ選外としました。

 

 

現在使えるカード

 

さて歴代の修正カードを中心に見ていきましたが、既にお腹いっぱいですね。かなり高めの足切りラインをセット出来たのでは無いでしょうか。

とは言え、年々カードパワーが上がっているこのゲームですから、今使えるカードにも十分資格があるカードが混じっていそうです。

というわけで、関東の強豪プレイヤーを中心に聞きました。

 

「今使えるカードの中でこの辺の強カードと張り合えそうなカードってあると思いますか?」

「「「虚偽」」」

 

虚偽

というわけで実に8割以上のミコトから支持を受けた虚偽です。

……先程の前提を思い出しましょう。年々カードパワーが上がっているから、今使えるカードにも十分資格があるカードが混じっていそう、という前提でしたね。

何でS2からあるカードが候補に挙がるんですかねぇ?

これもひとえにウツロが絶妙に調整されにくい立ち位置だったからなんですがそれは置いておきましょう。

さて、このカードの凄い点はその圧倒的メタ範囲の広さです。距離縮小(近1)は単間合攻撃を全て無に帰した上で、中遠距離攻撃を振りにくくさせます。攻撃後効果の無効化は相手の強力な追撃(それこそ暴風のような)を無効化するだけでなく、相手の攻撃対応すら封じます。付与の納減少や破棄時効果の無効化も、かなり多くのギミックを破壊することが出来ます。そして、これらの効果がなんと2ターンも続きます。

改めて見ると相当なぶっ壊れカードです。しかし、改めてこのカードがリスト入りするか考えると、対抗馬達も相当強力です。果たして本当に入るのだろうか……。

ですが、このカードをパワー・ナイン入りさせるべきか色んな人に意見を聞いて、かなり多くの人が入れるべきだと回答しました。そして、個人的に決定打となったのはこの一言。

「このカード、パワー・ナイン候補の半分くらいに有利取れますよ」

「確かに」

おめでとう、虚偽。君もパワー・ナイン確定だ。

 

最新メガミのあれこれ

 

さて、ここで改めて先程の前提にあった最新拡張のメガミたちを見ていきましょう。

まずシスイですが、個人的に今の環境で一番強いと思っています。その圧倒的火力に加えて防御面でもかなり優秀で、特に黒き鎧はいつ禁止が来てもおかしくないレベルで様々なメガミを封じています。しかし、このシスイの強いカードは裂傷依存のカードが多く、単体で評価するのが難しいカードばかりです。

そういう意味では唯一議論の余地がありあそうなのはウバラザキでしょうか。

このカードもかなり凄いカードで、他の切り札と組合わせると容易に

『0フレア、{2/1}、エンド時自動再起』

とかいうふざけた動きを実現してくれます。かなり組み合わせありきのカードにも見えますが、単体で使っても結構強かったりするので候補枠くらいには残しても良いでしょう。

 

さて、カード単体のパワーという面では本命はアキナのカードでしょう。という訳でアキナの二大パワーカードである直接金融源上安城那の御明算の二枚です。

まず直接金融ですが、シンプルにやってる事がヤバすぎます。そもそもアキナの投資券はおよそ相/オーラ→自/オーラ以上の仕事をしてくれます。つまりこのカードがやってる事は、

『相/オーラ3→自オーラ/3+1/0の攻撃を飛ばしても良い』

くらいのパワーがあります。遺灰呪と準備万端に謝って下さい。

それでいて状況次第ではライフ回収にも寄与するし、オーラをめっちゃ得られるから中盤以降に振っても割と安全であることなど、全力カードとは思えないほど福利厚生がしっかりしてます。

一方の安城那の御明算ですが、まあこっちも凄いです。先ほども言いましたが投資券はおよそ相/オーラ→自/オーラ以上の仕事をしてくれます。そしてこのカードは相場1ならばフレア1で開けることが出来るうえ、ターン開始時に宿すことが出来ます。つまり相場1でこのカードを開け、相場1でターンが返ってきた状態で宿しながら投資回収を行うと、

『実質0フレア、相オーラ1→ダスト』

相当の事が起きます。やってることがミニ壬蔓です。また、相場が上がるとコストが上がるという弱点がありますが、そもそもそういう場面は大体ライフ回収とかが決まってるので問題ありません。また、ついでのように回収効果も持っているため、状況問わない取り回しの良さで言うと直接金融を上回るでしょう。

さて、ここで議論になる事があります。それは直接金融と源上安城那の御明算のどっちのが強いかです。

実際、瞬間的なリソース量がイカれてる直接金融が強いという意見と、安定して投資回収のエンジンとして動き続ける源上安城那の御明算が強いという意見の両方の意見があります。実際に15人前後に意見を聞いたところ、ほぼ票数が真っ二つに割れてしまいました。

ただ最終的に個人的判断として源上安城那の御明算を候補として残します。理由としては、全力と軽量切札という部分でどうしても使い勝手の面で大きな差があるという点です。正直、皆さんの考えるパワー・ナインに直接金融が入っていてもとても納得がいくので皆さんも是非考えてみてください。

 

 

最終選考

 

という訳で現在の確定枠、候補枠は以下の通りです。

 

確定枠:壬蔓、Julia`s black box、風魔招来孔、暴風、たまゆらふみ、ひとり目覚めて、虚偽

候補枠:浦浪嵐、残響装置:枢式斬り払い、ウバラザキ、源上安城那の御明算

 

まずこの候補枠を見て、改めて斬り払いはパワー・ナイン確定まで昇格させたいと思います。やはり通常札対応として破格の性能ですし、一部の受け札にありがちなリーサル時に腐る問題も本当に最低限ですが解消出来ています。通常札対応を1枚くらい入れておきたいという個人的な感情も込みで、斬り払いは確定とします。

次に、逆に落選させるカードを選んでいきますがまずは浦浪嵐は選外で良いのでは無いでしょうか。攻守両面で使えるユーティリティ性は確かに魅力ですが、やはり若干コスパの面で物足りないと言わざるを得ません(そもそも周りが0フレアとかでオーラ剥がしてるのがおかしいのですが)。

ウバラザキも惜しくも落選でしょう。単体で使っても十分強いとは言いましたが、やはりこのカードの本質はコンボです。確かに他の切り札合わせるのは強いですが、殴り返しに弱いなどの弱点もありますし、このカードの最大出力はハドマギリとの組み合わせ、つまりシスイ内での組み合わせギミックに一定依存してます。そういった点もあり、今回は選外とします。

という訳で最終的に候補は残響装置:枢式と源上安城那の御明算の二択。この中で、その当時抗えない対象が多かったのは残響装置の方です。しかし、現代のメガミは終焉の影に耐えられるメガミも増えてきた印象があります。特に、通常札の質が上がったことから、ある程度今引きの通常札で戦う事を強要される終焉の影への耐性は全体として上がっているのではないでしょうか。そう言った点も踏まえ、現代でもバリバリに活躍している源上安城那の御明算を最後の1枠として選出します。

 

パワー・ナイン決定!!

 

という訳で全選考が終了しました。

この9枚がこのゲームのパワー・ナインです!!

わぁ、やべぇのしかいねぇ(白目)

 

 

という訳で今回はパワー・ナイン決定戦を行っていきました。この手の企画はランク入りギリギリのカードを選別するのが難しいですね。

今回の企画は個人的な意見も大きく含んでいるので皆さんも是非各々でパワー・ナインを考えてみてください。

では、また別の記事でお会いしましょう。