最新拡張発売記念! 『桜降る世の拡張王』

お久しぶりです、ますたーです。今年もエイプリルフールとアドカレでしか記事を書きませんでしたね()

ここ数年、ふるよにの歴史をランキング形式で紹介するふるよに老人と化してる筆者ですが、せっかくなので今年も同様の企画をやっていくこととしました。

題して『桜降る世の拡張王』です!

 

『桜降る世の拡張王』

 

 

 

皆さんご存じかと思いますが、本日12月9日は、新劇拡張『神座桜縁起:後編』の先行発売日です!……と簡単に書いてはいますが、単独のボードゲームで9個も拡張が出てるって冷静に意味が分かりませんね。ドミニオンかよ。

そんな本作ですが、過去の拡張たちはそれぞれ競技環境に大きな影響を与える拡張ばかりでした。では、そんな拡張たちの中で最も環境を動かした最強の拡張はどれなのか?

今回は新幕の競技シーンを5年半プレイし続けたふるよに老人の僕が、環境に大きく影響を与えた最強の拡張をランキング形式で発表していきたいと思います。

 

 

今回の評価基準ですが、その拡張で実装された新規メガミ・新規アナザー・上方修正された更新カードがどの程度環境を動かしたかが評価基準となります。下方修正されたカードによる環境への影響は基本的に評価には含みませんが、どうしても環境について考察する以上、振れざるを得ない部分がありますのでご了承ください。

今回の評価対象は第一拡張~新劇拡張に加え、更新カードパックが封入された幕間:風花青天おまけ1つが対象となります。

それではランキングに行きましょう。

 

 

第9位:第参拡張『零限突破』

新幕で初めてオリジン二柱+アナザー三柱という構成となり、箱のサイズが倍になった本拡張。ちょうど小説が新シリーズへと切り替わり、新主人公のヤツハに初のアナザー2であるサイネA2、一部でカルト的人気を誇るクルルAなど、インパクトのある新規メガミが大量に収録された拡張でした。

しかし、環境に与えた影響度については全拡張でも歴代でも屈指に低いと言わざるを得ません。一応コルヌが多少影響を与えましたが、前シーズンの環境メガミは下方修正を受けたライラとウツロA以外全員環境に居座り続けました。

その最たる証明として、天音杯で最多の使用率だったユリナの使用率(オリジンアナザー計約60%)が、一切の強化を受けてないにも関わらず次シーズンの白露の大交流祭で増えている(オリジンアナザー計約75%)というのが、環境トップを崩せた新規メガミがいなかった何よりの証拠でしょう。

これらを踏まえて、第参拡張『零限突破』を第9位とさせていただきます。

 

 

第8位:幕間『風花青天』

初の試みであるカード更新のみでのシーズン切り替えとなったシーズン6-2。その拡張パックが入っていたのがこのセットでした。オリジンの追加どころかアナザーの追加すら無い切り替えだったので、当然ながら強烈な環境変化は見込めない状況でした。それでもサイネの八相条件の変更を中心に、環境に影響を与えるカード更新がいくつも実施されました。一方で、前期から続いていたカナヱの絶対王政を打ち破る事は出来ず、結局このシーズンでもカナヱに禁止カードが出るレベルで圧倒的でした。

正直8位と9位をどうするかは非常に悩んだのですが、カード更新という限られた枠内で一定の爪痕を残したこちらのセットの方が、『強い』拡張だったと呼べるのでは無いかと考え、『風花青天』を第8位とします。

 

 

第7位:第壱拡張『神語起譚』

新幕最初の拡張にして、本作においてはじめてアナザーメガミが登場したのが本拡張でした。唯一のオリジン枠だったウツロはそこまで目立った活躍はしませんでしたが、ユリナAはその爆発力を武器にしっかり環境入りし、トコヨAも環境にかなりのインパクトを与えました。

インパクトが強すぎて組禁も入りました。

一方でこのシーズンは、前シーズンの環境トップメガミの中で唯一クリティカルな下方修正を免れたオボロが圧倒的tier1として君臨し続けたシーズンでもあり、この拡張もまた前二つ同様に環境を激変させるパワーがあったとは言えないでしょう。

 

 

番外編:最新のPDF更新

 

さて、厳密にいえば拡張ではないのですが、おまけ枠としてこの夏に行われたPDFでのシーズン切り替えについても評価していきましょう。

という訳で記憶に新しい8-2環境ですが、特筆すべきはレンリAでしょう。唯一の新規アナザーとして先行実装されたレンリAは実装直後から環境の最前線で活躍し、先日のオフライン&オンライン完全祭では合計で約40%のシェアを獲得。紛れもなくtier1の一角と呼べる存在となりました。

一方で、前期のtier1に軒並み下方修正が入った今回のカード更新でしたが、シスイとユキヒに関してはそれでもなお環境トップに残り続け、前期ほどでは無いにしろそれぞれ支配的な活躍を続けました。

シスイAの台頭やライラなどの上方修正組の活躍など、十分強い更新ではあったと思いますが、合計の強さという意味ではこの辺りが妥当でしょう。

 

 

第6位:第弐拡張『神語転晴』

発売当時、前の拡張で実装されたばかりのウツロのアナザーがいきなり実装された事で世間がたまげ散らかしたこの『神語転晴』。そして、ウツロAは発売直後から圧倒的な存在感を示し、ゲムマ先行発売から本発売までの間に組み合わせ禁止が出るというまさに魔王にふさわしい暴れっぷりを見せました。また同時実装されたオボロAもS3当時としては破格の安定した性能を武器に大活躍。二柱とも一定以上の使用率を得て環境の一角に食い込んだ上、S3の全国大会である天音杯ではオボロAが優勝、ウツロAがベスト4と新規アナザーとして十分すぎる活躍をしました。

しかし、当時唯一の実装であったホノカがかなり環境へのインパクトが無かった事なども考慮すると今回はこの順位としました。

 

 

第5位:第七拡張『徒桜団円』

初の新規オリジン無しで新規アナザーのみの実装となったこの『徒桜団円』。オリジンメガミの追加が無いという事で当初は心配されたこの拡張でしたが、十分すぎるほどの強拡張でした。新規アナザーが共に環境メガミとして活躍。晩夏の決闘祭では、ベスト4にユリナA2が3人、ヤツハAAが1人と大舞台でも結果を残しました。また、特に大きな影響があったのが上方修正の更新があったメガミ達で、特にホノカとヤツハAが強烈なインパクトを残しました。ホノカは突撃霊式という絶対的な武器を手にした結果、元々の汎用性も相まって晩夏の大決闘祭では約50%のシェアを獲得。ヤツハAは、八葉鏡の徒桜の修正によって多くの完全態カード達の強さが解放され、特に徒寄花のクロック性能が多くの遅いメガミを環境から締め出しました。

ここまで聞くともっと上位でも良さそうな気がしますが、ここから先はマジの怪物達しかいないので、今回はこの位置に落ち着きました。

 

 

第4位:第六拡張『失楽飛翔』

さて、ここから先は一段レベルが上がります。まずはこの『失楽飛翔』ですが、この拡張の主役はなんといってもカムヰでしょう。最古のメガミの一柱として実装されたカムヰですが、最古のメガミの名に恥じないどころかその強さを最高に主張してきました。

発売直後から暴れに暴れ続け、禁止カード1枚・組合わせ禁止1枚・ルールナーフ1つとしっかり取り締まられる事となりました。また、禁止改定後も環境トップとして暴れ続け、その勢いは次のシーズンに切り替わるまで収まりませんでした。

しかし、前期No.1の某最古のメガミにある程度張り合われた点、他のメガミで環境に影響を与えたのがハツミAくらいしかいなかった点を考慮すると、この位置が妥当だと思いました。

 

 

第3位:新劇拡張『神座桜縁起:前編』

ちょうど1年前のゲムマで出たこの拡張ですが、これまたパワフルな拡張でした。プレリリース期間から発売直後まではまずアキナが注目されていましたが、発売から日数が経つにつれてもう一柱の新規メガミであるシスイのヤバさが世間にバレ始め、挙句の果てにこの二柱が相性良くて手を組み始める始末。幼馴染コンビが相性良くてエモい!とか言ってられる場合ではありません。

更に上方修正された更新カードも軒並み強く、強化されたはらりゆきはそれ1枚でユキヒの概念を変え、波呼びと可能性の枝はハツミとメグミに必要だった要素を1枚で達成するスーパーカーでした。鐘鳴らしもちゃんと強かったですがこの辺の3枚と比べると可愛いカードでした。

結局シーズン中の禁止カードは黒き鎧の1枚にとどまりましたが、時代が時代ならもう2~3枚くらい禁止カードが出てもおかしくないくらいの激強拡張でした。

一方で、この辺の環境変化はメガミの分布は大きく変わったものの、ゲームそのものは前期環境の延長線上にいたように感じます。アキナは若干諸説ありますが。

 

そう、ここから先は環境どころかこのゲームの概念を変えたレベルの拡張達の領域となります。

 

 

第2位:第伍拡張『大洋航路』

さて、コロナ禍前に最後に出た拡張である『大洋航路』。個人的には新幕のふるよにはいくつかの転換点があると思っていますが、その中でも特にこの拡張は、発売前と発売後で別のゲームになったと思っています。

その最たる変化はゲームスピードです。特に前環境であったS4は通常札の価値が下がっており、丁寧な折衝でフレアをしっかり溜めてゆっくりリーサルを狙うという二幕に近いゲームスピードでした。しかし、ライラAの登場が全てを破壊していきました。今まで切札からじゃないと出て無かった打点を当たり前のように通常札から叩きだし、リーサルも先置きの軽量切札から凄まじい打点を出してくる。そして概ね山札2巡目の終わりまでにはゲームが決着するという高速環境へと突入しました。

また、同拡張に封入されていたサリヤAもかなり強力で、下準備はそこそこに序盤から軽率に結構広い間合で3/2が打てるというこれまた環境の高速化に拍車をかけるような性能をしていました。また、この時の上方修正でヤツハが現代の性能まで修正されたのですが、これまた絶妙にこの二柱と相性が良く、強力な対応不可打点と通常札打消し切札という環境に必要なものを完璧に備えたヤツハも一瞬で環境上位まで駆け上がりました。そして僕はこの環境で打点の快楽に脳をやられ、この環境以後完全にプレイスタイルが変わってしまいました。

そしてこの拡張以降、明らかに新規で刷られるカードのパワーが上がりました。新規メガミが強い方が盛り上がるというのが公式の判断だったのでしょうか。実際この環境は僕の周りが一番盛り上がっていた印象があります。(勿論、既存のメガミが強くあってほしいという層もいるので一概には言えませんが)

環境のスピードを大きく変え、拡張の方針を変えた(気がする)拡張である『大洋航路』は今回第2位とします。

 

さて、数々の強拡張達を抑えて第1位に輝いたのは…

 

 

第1位:第六拡張『異語邂逅』

という訳で栄えある第1位は『異語邂逅』です!

 

はい、当時を知る人はこう思ったでしょう。そりゃそうだと。

正直このランキングを考えるにあたって、1位だけは最初から決まってました。何故ならこの拡張にはカナヱがいるからです。

去年のパワーナイン記事でも同じことを言いましたが、計6枚の下方修正と計2か所のボード修正、さらに計2か所のルール修正と散々下方修正を喰らったこのメガミの原型ははっきり言ってイカれてます。

さっきライラAがゲームスピードを変えたと言いましたが、全盛期のカナヱの金幕のキルターンはライラAのそれを遥かに上回っており、本当に早い組み合わせでは4ターン目にはリーサルに踏み込んでいました。4巡目ではありません、4ターン目です。そしてこの金幕は発売から17日後の禁止改定のタイミングで、緊急のルール改定によるナーフを喰らいました。これはあのMTGのオムナスと同じスピードです。

しかし、これでは終わりません。金幕が消えたと思ったら今度は終幕で暴れ始め、平均7~8ターン前後で特殊勝利をし始めてきました。7~8ターンなら大丈夫じゃね?と思うそこのあなた。これは特殊勝利なので、まともに受ける手段がありません。前期のライラA対面は受けを硬くすれば何とか数ターン稼ぐことが出来ましたが、こっちはまともに殴ってこないうえに最初の数ターンは後ろでゆっくりされてるだけでどんどん負けが近づいていきます。つまり、7~8ターンで相手を殴り倒せるでないと終幕相手には概ね詰みます。この瞬間ほぼすべての遅いメガミから人権が失われ、それでも生き残った遅いメガミはカナヱと組んで悪いことが出来る奴らばかりでした。

じゃあシンプルに殴り倒せば良いのでは?と思うかもしれませんが実質無条件ピーピングハンデスの残光、1ターン特定の切り札を消す封殺、切札だろうが何だろうが一回打ち消すあたらよちよに、という何故ここまで盛ったと言いたくなるレベルの受け性能まで有しており、はっきり言って弱点はありませんでした。

正直、この拡張については他にホノカAを中心に強い要素がまだたくさんあるのですが、『異語邂逅』が最強の拡張であることを証明するのにこれ以上の言葉は不要でしょう。

 

 

 

いかがだったでしょうか。本当はゲムマの待機列で待ってる人に向けて書こうと思ってこの日を選んだのですが、既に会場まで20分を切っててヤバいです()

今回の拡張が一体このランキングのどこに入るか。そんなことも予想しながら新拡張を楽しんで下さい。

では、また別の記事でお会いしましょう。